金属加工業(鍛造)様における生産管理システム導入事例
業種
金属加工業
熱間鍛造、冷間鍛造から旋削(旋盤加工)まで一貫した部品製造を行っている。
自動車の一次部品(ベアリング・ステアリング)メーカー向けの部品製造を主に行っている。
工程は、材料からの加工と鍛造品からの加工のどちらもあり、周辺工程(焼鈍・ショット・ボンデ等)
の外注を多数抱えている(周辺工程は一部、社内でも行っている)。
冷間鍛造についてはほぼ100%社内加工。旋削については1割程度、外注している。
管理設備
旋削機械(NC旋盤等) 180台以上
冷間鍛造プレス機 8台
熱間鍛造機 3台
その他熱処理機 10台
その他加工機械 10台
主な取引先
自動車部品メーカー(ベアリング・ステアリング)等
システム導入前は、在庫管理や生産管理がそれぞれ単独で導入されていたため、ロット追跡などの
作業はほぼ手作業で行っており、非常に時間が掛かっていた。
在庫に関しては、棚卸での差違が大量に発生しており、大きな問題となっていた。
また、ベアリングの内輪・外輪は、一括での製造が行われているにも関わらず、生産実績は別々で
行われており、実際の作業と管理上の実績数量が、かけ離れた物となっていた。
生産管理システム導入に当たっては在庫・生産がロットごとに一連で管理を行えるようにする事、
在庫の移動や実績をリアルタイムで行え、在庫の正確性を上げる事を要件として検討を行った。
また、指示や入力の際に内輪・外輪は常に意識して、一括で処理を行えるようにする事が検討された。
ASPAC-生産管理は、生産管理の基本機能をすべて網羅したパッケージソフトでありながら、一般のパッケージで
望めない、ロット管理や実績管理(内輪・外輪の一元管理)等のカストマイズを自由に行う事ができ、
必要な要求をすべて満たすことが可能だった。
また、同一品番での複数工程(熱間鍛造〜焼鈍〜冷間鍛造〜旋削(旋盤加工)等)の登録が標準で行えるようになっており、
外注を含めた一貫生産形態での管理に、非常に有効なパッケージだった事も大きな採用の要素となった。
また、主幹業務である旋削の計画に、リアルタイムに連携できるガントチャート(スケジューラ)を使用できることも大きな
魅力であった。実際には旋削以外の工程でも計画立案にガントチャートを使用する事となった。
・管理の一元化を実現
受注〜生産計画、また生産管理〜在庫〜出荷業務の一連の流れを、すべて統一したシステムで
管理する事が可能となった。生産実績や在庫移動等もハンディターミナルを使用する形に
カストマイズを行ない、在庫・生産状況の把握も、リアルタイムで可能となった。
ロット追跡(トレーサビリティ)もシステムで行えるようになり、調査・確認の為の時間を大幅に
削減できた。
・視覚的な生産計画立案を実現(ガントチャートの活用)
旋削のみの利用予定であったガントチャート(スケジューラ)を、熱間鍛造や冷間鍛造等の他の工程
でも使用する事となり、外注を含めた計画を視覚的に行えるようになった。
旋削の計画では、大きな課題であった内輪・外輪の一括管理も実現する事ができた。